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ごあいさつ

2017 2月 24一覧

裁判官に「先生のこれからに不安覚える」と言われた弁護士が損害賠償請求

こんにちは。
豊田シティ法律事務所の弁護士米田聖志です。

昨日、興味深いニュースがありました。

裁判官に「先生のこれからに不安覚える」と言われた弁護士が損害賠償請求

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裁判官は「こんな主張は意味ないんですよ」「先生がこれからも弁護士をやっていくことに不安を覚えますよ」と誹謗(ひぼう)中傷し、弁護士が抗議すると「まあ可塑性がないってことですね」などとやゆした、としている。

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司法修習を経験すれば、多くの裁判官が、裁判官室で当事者や代理人弁護士に辛辣な批評を行っていることがわかるでしょう(自分が修習生のときはけっこう聞きました)。

他方、弁護士の間でも、弁護士会の会合などで裁判官の批評をしていることはけっこうあります。
裁判官は、真面目で良い方が比較的多いので、そんなに悪いことを弁護士からいうことはありませんが、こちらも大事なクライアントの事件でありえない判決を書かれてたりすると大問題なので、変なことを期日で言われたりすると弁護士の間で話したりすることが多いです(今回の方は訴訟提起まで至っていますが、普通は弁護士同士の批評で終わることがほとんどです)。

私も結果的に全面勝訴した事案で、途中でゼロ和解(お互い債権債務なし)を打診されたときもあります。たぶんその時は記録を読んでなかったのだと思いますが、信じられないことをいう裁判官も一定数いるのは確かです。
(ちなみに、この裁判官の名前は、死んでも忘れません)

今回の事件をみて思ったのは、どんなに悪い印象を抱いたとしても、これを法廷で言ってしまうというのは、問題ではないかということです。
こんなことでトラブルになるなど、裁判官としての資質を疑ってしまいますね。

あと、弁護士としてクライアントの依頼を受けた以上、いいたことを言わせてあげるという側面は絶対あります(無理筋でも)。
したがって、これを弁護士としての資質と言われてしまうと個人的にはたまらないですね。

昔、男女間のトラブルの後、別れ方がうまくいかなかったからか、犯罪となってしまった事案がありました。
加害者は当然刑事で有罪でしたが、民事訴訟も提起されました。
加害者側の依頼を受けたのですが(ちなみに事務所で受けたのをイソ弁としてやったものです)、加害者としても「ああいうことがあったから相手もひどいところがある」とか言いたいんですよね(少なくとも動機には影響しますし)。

そうやって、言いたいことを裁判で言って解決となれば受け入れる。そうやって世の中のトラブルがひとつ減るのであれば、自分としては有効な手段だと思います。

いずれにしろ、こんなことを面と向かって言うことはよくないですね。

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