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ごあいさつ

2016 12月一覧

司法修習生に給費制復活

こんにちは。
豊田シティ法律事務所の弁護士米田聖志です。

ちょっと時間が経っていますが、司法修習生に給費制が復活しました。

以前は、司法試験に合格して司法修習生になると、国から給費が出ていました。自分のときは月額18万円くらいだったと記憶しています。
そして、修習生には、収集専念義務というのが課せられていました(簡単にいうと会社員が会社で働くように修習生は裁判所や法律事務所で修習をしなさいという意味です)。

当時の私としては、国民の皆様の税金から給費をもらっている以上、しっかり勉強して立派な法曹になれるよう頑張ろうとか思っていました(かっこつけてますが)。
それが5年前くらいに、財政難を理由に、給費制から貸与制に代わりました(10年後位に300万円位を返済するというもの)。
今、私は、ほぼ無報酬で財産のない方の成年後見人をやったり、報酬が高くない国選弁護人をやったり、ほぼ無償で中学校へいじめ防止授業や模擬裁判をしに行ったりしています。
これは、自分が修習生であったときに、税金で勉強させてもらったことがあったからこそ、社会に恩返ししないといけないという思いが根底にあるからできていると思います。

もし貸与制であったのなら、自分はこういう活動ができていただろうか、と考えてしまいます。
(国のお世話になっていない以上、金儲けだけしていればいいと思う弁護士が出てきても、おかしくないと思います)

医師も研修医に給料を払っています。
これは、国が一定期間医師の養成に責任をもち、国民にきちんとした医療を提供するという国家政策の結果だと思います。
法曹会でも上記のように修習専念義務を課して、国が一定期間法律家の養成に責任を持っているといえると思いますし、そうだからこそ、その間の給与を保証すべきという話になるのだと思います。

私は、貸与世代の弁護士が、今後どういう活動をしていくのか不安に思う気持ちもあります。

日弁連も声明を発表し、以下のように言っています。

司法制度は、三権の一翼として、法の支配を社会の隅々まで行き渡らせ、市民の権利を実現するための社会に不可欠な基盤であり、法曹は、その司法を担う重要な役割を負っている。このため国は、司法試験合格者に法曹にふさわしい実務能力を習得させるための司法修習を命じ、修習専念義務をも課している。ところが、法曹養成の過程における経済的負担の重さから法曹を断念する者が生じていることは深刻な問題であり、司法を担う法曹の人材を確保し、修習に専念できる環境を整備するための経済的支援が喫緊の課題とされてきたものである。

貸与制であると、家族を持っている人や大学時代の奨学金など借金を抱えている人は、法曹の道をあきらめざるをえないということもありうる事態でしょう。
司法修習が法曹養成にとって必要不可欠なものであり、国家の責務であるということを、正しく理解してもらう必要があります(裁判所、検察庁、法律事務所にそれぞれ3ヵ月程度ずつ配属されて実務を学び、法曹にとって非常に有意義な制度です。ためにならないという人は聞いたことがありません)。

司法修習生が貸与制になったときの責任ある大臣は、民進党の前原氏でした。
私は、前原氏が貸与制を決定したときのコメントを今でも忘れません。

「借りたものは返す。単純な話だ」

国が法律家の養成に責任を持つという側面を全く無視した発言であり、信じられない思いでした。

給費をもらっていた立場であり、お金だけのことを考えれば「後輩は貸与制でよい」などといえばいいでしょうが、そうなってしまえば日本の司法が非常に怖いことになる、劣化すると直感する何かがあるからこそ、私は給費制復活を祈っていました。

自分は、給費制復活の活動については、仕事に追われほとんどしてきていませんでしたが、仕事の傍ら街頭デモや違憲訴訟を提起したりした同業者に対しては、頭が上がりません。

当事務所の「年末年始の営業」について

こんにちは。
豊田シティ法律事務所の弁護士米田聖志です。

当事務所の年末年始の営業ですが、12月28日~1月5日は正月休暇とさせていただきます。1月6日から通常営業の予定です。
よろしくお願い致します。

真田丸

こんにちは。
豊田シティ法律事務所の弁護士米田聖志です。

本日で真田丸が完結しました。
毎週楽しみにしていたため、しばらく「真田丸ロス」となりそうです。

幸村の生き方は本当に好感が持てますし、義に生きる幸村の雄姿は多くの感動を呼んだと思います。

真田丸をみていて思うのは、豊臣上層部(特に大蔵卿局)の無能ぶり。
見ていて苦い思いをしていました。
組織も上層部がこうでは勝てる戦も勝てないなと思いましたね。

いくら五人衆が優秀でも、上がこうでは力が発揮出来ない。
会社でもそうかもしれません。いくら優秀な中間管理職がいてもその上司が無能では、力を発揮できないし、逆にパワハラなどで抑え込んでしまうなどのパターンも日本社会にはありそうです。

私も事務所を独立開業している身ですので、自分がしっかりしてみんなの意見を聞いていかないと、と思いました。
また、顧問先企業などにもできる限り有益な助言などをして、組織がしっかりする手助けをしなければと真田丸をみて思いました。

さて、話は変わりますが、サービス業の生産性、日本は米の5割というニュースを耳にしました。

日本のサービス業のサービスぶりは過剰とも思えるほどで、それが消費者の行き過ぎたお客様意識に拍車をかけている面も否定できないと思っています。
店のささいなミスに文句をいい、店員を土下座させて逮捕された人もいましたし、近いニュースではおでんをツンツンして逮捕された人もいました。

特に、おでんのニュースをみていて思うのは、店側もそのようなことをする人物は「お客様」ではないとして、断固として抗議したり注意をすべきですよね(警察を呼ぶのももちろんですが)。
今までの日本のサービス業をみていると、過剰なサービス、低姿勢が、お客側の意識を甘くさせている面があるのだと思っています。
法律業務でも、そういった負の面が原因で起きているかなぁと思う事件もけっこうあったりします。

これを機会に徐々に変わっていけばいいと思います。
すかいらーくが24時間営業をやめるというニュースもありましたが、それでいいのではないでしょうか。
日本のサービス業の生産性を上げるには、もっと店側も客側も変わっていく必要があると思います。

決定文提供の元裁判官を懲戒処分

こんにちは。
豊田シティ法律事務所の弁護士米田聖志です。

今日は、とても寒かったですね、名古屋は。
そんななか、下記のニュースがありました。

神戸小学生連続殺傷事件 決定文提供の元裁判官を懲戒処分

弁護士会としては、「法律家としての守秘義務に反していて少年法の趣旨にも反し、事件関係者に多大な苦痛を与えかねない」として、13日付けで業務停止3か月の懲戒処分にしました。
神戸家庭裁判所も去年、「裁判官が退職したあとも負う守秘義務に反する行為で、事件関係者にも多大な苦痛を与えかねない」として2度抗議しているそうです。

懲戒処分について、井垣弁護士は「まったく納得できない。元少年の更生のためにも世間の認識を改めさせるためにも全文の公表は避けられない」とコメントしているようですが、守秘義務は弁護士としての最も大事な義務と言われています。

なかなか難しい場面もあるのですが、やはり本人の同意を得るなどしない限り、事件の公表などできないでしょう。
世間の認識を改めさせる、と言っていますが、それは政治や報道の役目であり、法曹の役割ではないでしょうね。少数者の人権に配慮する意識をもたないと弁護士はできないと思います。
(刑事弁護などで世間を敵に回しても行動をしないといけないということはけっこうあります)

守秘義務は、一般企業でも重要な分野になってきています。それぞれが気を付けないといけませんね(自戒を込めて)。
今回の処分は、業務停止3か月。弁護士会としては相当重い処分を下したと思います。それだけ守秘義務をいうのは大事なんです。

一期一会の世界

こんにちは。
豊田シティ法律事務所の弁護士米田聖志です。

今日、Yahoo!ニュースで興味深いニュースがありました。

大麻所持で無罪判決=警察官が調書偽造―横浜地裁

どのような内容かというと・・・

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警察官による調書偽造が発覚した大麻所持事件で、大麻取締法違反罪で起訴された男性被告(25)の判決が12日、横浜地裁であり、国井恒志裁判官は「捜索、押収手続きの違法性は極めて重大」として、押収された大麻などを証拠から排除する決定をした上で、無罪を言い渡した。

検察側は求刑を放棄していた。

判決によると、神奈川県警大船署の元巡査部長は昨年10月、男性の知人の「男性のバイクの収納部分に大麻があった」という証言を調書にした際、「部屋でも見た」などと虚偽の内容を付け足し、捜索令状を取得。捜索でバイクから大麻が発見され、男性は現行犯逮捕された。

男性は「所持を認識していなかった」と無罪を主張し、判決は「有罪は立証されていない」と判断した。

県警などによると、初公判後の今年5月に偽造が発覚。元巡査部長は証拠隠滅などの罪で罰金50万円の略式命令を受けた。(引用終わり)
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国井恒志裁判官は、今年(昨年?)3月まで名古屋地裁岡崎支部の刑事部にいた裁判官で、私も何度か法廷でお会いしたことがあります(もちろん刑事事件の公判でです)。
思い出深いのは、初めて担当することになった強盗致傷事件の裁判員裁判で裁判長をされていたのが、国井裁判官でした。

当時、裁判員裁判がまだ始まったばかりで、裁判所も試行錯誤をしていたように思います。
尋問も音声データ化するなどルールがあり、尋問で証人がナイフをもったとされる手を動かしたりすると、「そのように」など抽象的に表現してしまうと、裁判長から「手の動きを具体的に言葉にしてください!」と注意を受けた記憶があります(今では当然「胸の高さで肩幅くらいの距離を右肩の付け根あたりから水平方向に右から左へとナイフを動かしたということですね」などと尋問をしていると思うのですがが、当時は緊張してかうまくできていない部分もありましたね、恥ずかしながら)。

裁判官には、自分の信念に基づいて攻めの判断ができる人とあまり冒険をしない無難な判断をする人に分かれると思うのですが、国井裁判官は、前者の裁判官でした。
裁判官は、2~3年で全国転勤されます。癒着防止や組織の活性化などいろいろな目的があるのですが、弁護士は基本的に変わりません。私も基本的にずっと名古屋地裁岡崎支部です(非常勤裁判官は名古屋ですが)。

裁判官を退職されて岡崎で弁護士として独立された裁判官もおられましたが、これは例外で基本的には一期一会の世界です。
岡崎で活躍された裁判官が全国ニュースで名前が出ていたりすると、うれしくなります。
今後の活躍も期待したいと思います。

それはそうと、警察が調書偽造って・・・
それをやったらお終いということって世の中にはありますが、警察がやったらお終いでしょう。。
調書を知人に確認したりすることはあまりないことですので、ひょっとしたらこのようなことがまだあるのかもしれません。ないと信じますが。。

みなさんには、こういうニュースを受けて、人間が裁判するということの怖さ(神様ではないので完全ではない)、冤罪というものがありうるということを知ってもらいたいと思います。

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