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ごあいさつ

労働条件の明示

こんにちは。
豊田シティ法律事務所の弁護士米田聖志です。

会社は労働者に対して、雇入れの時に契約期間や仕事内容、給与などの労働条件を明示しなければなりません。
これまで明示の方法は「書面の交付」に限られていましたが、今年の4月から従業員が希望した場合には、FAXの送信または電子メール等の送信により明示することができることになりました。

具体的な方法
労働条件の明示方法としての「電子メール等」とは、以下のものが含まれます。

1. パソコン・携帯電話端末による Eメール、Yahoo!メールや Gmail などのウェブメールサービス
2. +メッセージ等の RCS(リッチ・コミュニケーション・サービス)や、SMS(ショート・メール・サービス)
3. LINE や Facebook メッセンジャー等の SNS メッセージ機能

ただし、第三者に閲覧させることを目的とした労働者のブログやホームページ等へ書き込んだり、SNS の労働者のマイページにコメントを書き込んだりすることでは認められません。

気になるのが、どの時点で明示したことになるか?になります。

電子メールで連絡する場合、相手が受信拒否していたり、迷惑メールに自動で振り分けられたりといった事情で相手方に伝わらない危険性がありますが、今回は本人の通信端末機器に受信した内容が到達していなくても、メールサーバー等に到達していれば、電子メール等の送信が行われたことを受信者が認識し得る状態にあると判断できるため、明示であると認められます。

ただし、労働条件を巡って争いにならないように、送信日時を予告する、迷惑メール対象から外すよう伝える、送ったメールに返信を求めるなどの対応を行うことが望ましいでしょう。

会社として本件の注意点としては下記が挙げられます。

【1. 本人の希望】
電子メール等で労働条件の明示をするためには、「従業員が希望した」という要件を満たさなければなりません。従業員の希望の有無を確認する方法は書面でも口頭でもいいですが、紛争の未然防止の観点からは、個別に記録に残る方法で確認することが望ましいでしょう。

【2. 印刷できる】
電子メール等で明示した労働条件通知の内容を、必要に応じて従業員が印刷できることが求められます。出力して書面を作成できるという要件を満たす必要があります。

LINEやFacebookメッセンジャーで送信する時、PDF 等のファイルを添付せずに本文に直接入力した場合でも「印刷しようとしたらできる」とみなされますが、トラブルを防ぐためには添付ファイル方式が推奨されています。なお、従業員がプリンターを持っていなかったとしても、一般的に印刷できるものであれば構いません。

もし、今後労働条件を書面以外で交付しようとするのであれば、トラブルを防ぐために電子メール等にて通知した労働条件の内容について「確認、了承した旨」「確認した年月日」「氏名」を本人から返信してもらうと良いでしょう。また、明示の事実を記録するためにやり取りしたメールを保存しておくことをお勧めします。

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