経験則
こんにちは。
豊田シティ法律事務所の弁護士米田聖志です。
再び「法律版 悪魔の辞典」から、「経験則」について。
経験則ということは、非常に重要で裁判所が事実認定する際に使用する、重要な概念です。
辞書的には、実際に経験された事柄から見いだされる法則をいい、こういう証拠からすれば、こういう事実があったとするのが普通だという感じで使います。
弁護士としても裁判官だったらどう考えるだろうか・・・ということを頭に入れて進めていかないといけません。
この推測が重要で、弁護士の力量を左右するんじゃないかなと思います。
この辞典の解説では・・・
「経験の蓄積により得られた法則。元裁判官である瀬木比呂志氏の著書『民事訴訟実務と制度の焦点』によると、別居中の配偶者の異性の家をしばしば訪ねて数時間滞在していたとして、経験則上不貞行為があったと評価できるか、という事例で、それだけでは何とも言えないというのが大多数の裁判官(あるいは法律家)の見方だろうとの見解を示している。その見方が本当なら、大多数の裁判官ないし法律家は相当奥手ということになりそうだ」
なるほど。
奥手というよりは、慎重なんだと思いますけどね(裁判官は職業柄奥手ということはあるかもしれません。裁判官がプレーボーイといったことは見たことがありませんので)。
これがホテルであれば、違ってくると思います。
この本、面白いので、またご紹介します。
- 2021-03-26