定額残業代
こんにちは。
豊田シティ法律事務所の弁護士米田聖志です。
最近、未払残業代の請求が多いと聞きますが、当事務所でも顧問先企業が未払残業代の請求を受けたことがあります。
これを防ぐには、手当が給料に入らないようにあいまいな手当をつくらないことと定額残業代(みなし残業手当)を整備することに尽きます。
最近、ブラック企業の問題が世間で騒がれるとき、定額残業が諸悪の根源のように報じられたりしますが、定額残業自体が悪いわけではないことに注意すべきです。
定額残業自体が悪く言われるとすれば、「何時間分の残業代なのか、明確にしていなかったことと、それ以上に残業しても残業代をまったく支払っていなかった」というケースです。
すなわち、何時間分の残業代と就業規則で明確にし、それを超えた場合はきちんと残業代を支払うようにすればよいのです。
残業代は、タイムカード等で簡単に立証できてしまう分、弁護士のところにきても手遅れのことも多いです。
したがって、顧問会社には、定額残業代の規定を入れるように勧めています(きちんと何時間分の残業代か明確にして)。
中小企業においては、定額残業を活用しないと経営は、かなり厳しくなりますので、きちんと整備すべきです(きちんと整備して、きちんとオーバー分を支払えば問題ありません)。
中小企業には、やはり予防法務の観点も忘れてはならないと再認識しました。私の関係する会社には、どんどん周知してきたいと思います。
- 2017-02-09