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ごあいさつ

裁判員裁判について2

こんにちは。
豊田シティ法律事務所の弁護士米田聖志です。

最近の新聞で裁判員ら死刑にしたが、内容は、正直、よくわからなかったという記事がありました。

これは、結婚相談所で知り合った高齢男性と結婚や交際を繰り返して遺産を相続し、「後妻業」の言葉を社会に広く認知させた事件で、筧千佐子被告(70)が京都府向日市などの男性4人に青酸化合物を服用させたとされる連続殺人事件です。
この事件は7日、京都地裁で判決が言い渡されました。

記事をみると、「青酸を用いた犯行手口から、証人尋問などで化学の専門用語が飛び交った。『理解が追いつかず質問も浮かばなかった。素人にも分かりやすい言葉で説明してほしかった』と言及した。被告の認知症については『病状の判断に関して複数の証人が必要だったかもしれない』『認知症の専門家が公判を傍聴し、意見を聞く機会があれば判断は変わっていた可能性もある』などの声が上がった。裁判では裁判員の負担軽減のため法廷に提出される証拠が絞られた。しかし、『被告の通帳も出てこず、借金がいくらあったのか最後まで分からず疑問が残った』『審理時間が掛かっても出せる証拠は全て出してもらい、判断したかった』と述べた。」などと書いてあり、裁判員裁判の悪い面が出ていると思います。

私も、最近裁判員裁判を終えましたが、本番の裁判まで公判前整理手続という準備を何回もやり、証拠を数を絞ったうえで整理したうえで本番を迎えます。
本番のスケジュールが第一で、証拠調べに時間がかかると判断されれば、証拠請求しないこともけっこうありました。
裁判員裁判は司法に民意を反映させるということが重要視され、証拠に基づいて真実をできるだけ追及するという部分は疎かになっている部分があると感じました。

上記事件でも、弁護側が控訴した点について、「私たちが考えた上での判決でやりきった感がある。控訴審ではプロの判断を仰ぎたい」と裁判員のコメントがありました。
控訴審ではプロの判断を仰ぎたい、という文言は、少し気になりますね。

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