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ごあいさつ

手付について

こんにちは。
豊田シティ法律事務所の弁護士の米田と申します。

手付金という言葉を聞いたことがあるでしょうか。
不動産を買うときなどに一部手付を払ったりしますよね。

手付金は、契約締結時に売主に一旦預けて、売買代金を全額支払う際に、本来は売主から返還してもらうものです。
ただ、いちいちその手続をするのは面倒なので、契約書には「手付金は、残代金支払いのときに売買代金の一部として充当する」と書かれるのが一般的です。

(解約)手付を打つということは、理論的には、いわゆる約定解除権を認めることであり、手付けを犠牲にすれば、法定解除事由がなくとも自由に契約を解除できるということになります。

ただし、これには時期的な限界があり、相手方が履行に着手するまでしか解除できないことになっています(民557条1項)。
「履行に着手」といってもなかなか明確になっているわけではなく、注意が必要です(よく問題になります)。

過去に「履行に着手」と最高裁で認められた判例には、

・売主が所有権移転の仮登記申請をした
・売主が売却を前提とした分筆登記申請をした
・買主が中間金(内金)の支払いをした
・買主が売買代金との引き換えで建物の引渡し請求をした

などがあります。これらに該当すれば手付解除はできなくなります。よく購入を決めたが事情が変わったから手付解除で終わらせたいという相談がありますが、まさに「履行に着手」に該当するか否かが問題になるんですよね。

あと、注意しておきたいのが、仮に解約手付によって契約解除ができたとしても、仲介業者がいた場合です。
仲介業者は、契約が成立しさえすれば、依頼者(売主または買主)に仲介手数料を請求できるというのが原則ですので、手付解除しても仲介手数料の支払いを免れないことも多いです。
中古住宅を買う場合などは気を付けたいですね。

時効消滅事案なのに裁判

こんにちは。
豊田シティ法律事務所の弁護士米田聖志です。

さて、今日インターネットをみていたら、

時効消滅している債権を安く買い取って債務者から取り立てる

というニュースがありました。内容は、以下のとおりです。

金融機関などから不良債権を大量に買い取る債権管理回収業者(サービサー)が、借金を取り立てる権利のある期間を経過した古い債権「時効債権」を安値で買い取り、債務者に対し訴訟や督促によって支払いを請求する事案が静岡県内でも多発している。債務者が主張すれば時効が適用されるが、法律や裁判手続きが分からないと、支払ってしまうケースがあるという。

 浜松市の会社員男性(43)は2017年、約15年前に消費者金融から借りた50万円の返済(時効は5年)の滞りを理由に、サービサーから給料の差し押さえを受けた。返済請求額は遅延損害金名目も上乗せされて約258万円。男性はすぐに市内の司法書士に相談して、差し押さえ停止の申し立てと時効の主張を行った。

 担当した司法書士によると、債権を買ったサービサーは地元の簡易裁判所で支払督促の手続きを行い、この男性には督促状などが届いていた。男性はネットでこのサービサーを調べ、怪しいと感じて書類を開かなかったといい、適切な対応を取らなかったため時効が適用されなかった。男性は「過去の借金に負い目を感じ、現実逃避の思いもあった」と、書類を放置した経過を振り返る。

 この司法書士は「時効を主張しなければ知らないうちに事態は悪化する」と警告する。
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以上、引用終わり(静岡新聞より)

最近うちの事務所でもこの種の相談は増えている感じですね。
15年前の借金が今頃請求されており、専門家がみれば消滅時効になっているケースでも、本人は「振り込め詐欺」か「架空請求」かと思い、無視をするケースもたくさんあると思います。

消滅時効は、援用して初めて効果があるので、裁判所からの書類を無視したりしていると、せっかく時効になっている借金を返済する義務を負うことになり、給料の差押えなどにもつながったりします。
幸い、私の事務所に相談にきた方の多くは、裁判所からの書面を無視せず相談してくれたので、無事消滅時効の援用ができています。

ただ、過去に裁判所からの書類を無視してしまって判決をとられているケースでは、15年前の借金であろうが分割で返済する交渉をしなければならなくなる場合が多いです。

債権回収会社は、債権を安く買って、少しでも無知な債務者がいれば判決をとり、給料などを差し押さえるというビジネスモデルなのでしょう。
裁判所からの書類は、絶対に無視してはいけないですね。借金の相談は無料のところも多いので、とりあえず弁護士に相談することをお勧めします。

少年事件

こんにちは。
豊田シティ法律事務所の弁護士米田聖志です。

最近、久しぶりに少年事件を担当しています。
少年事件は未成年の青少年が刑法に触れるようなことをした場合に少年審判を受け、その処分を決めたりすることです(重大犯罪の場合は、逆送と言って大人と同様の刑事裁判になるケースもあります)。

少年審判で結構重要な役割を果たすのが、家庭裁判所調査官です。
調査官は鑑別所へ行って少年と面会したり、保護者との面談を行なったり、調査官意見を裁判所に出したり、少年審判において様々な役割を持っています。

他方、弁護士は付添人という立場で活動します。
付添人として少年に関われるのは、弁護人として活動する捜査期間を含めても1ヶ月程度。その中で、少年がこれまで10年20年と積み重ねてきたものを、大きく変えることはできないし、変えようとするのはおこがましいような気もします。

もちろん、鑑別所に入ったときと、審判の時では、少年らが、飛躍的な変化をとげることも珍しくはありません。でも、それは、その瞬間のことであって、今後もその状態がそのまま続くことは、まずないと思います。そもそも、鑑別所は、危険もない、判断に迷うこともない、保護された環境なのであって、日常生活の場ではないからです。

したがって、付添人としての意見を書くときは、安易に少年院に行くべきではないという感じではなく、この少年はこれだけ変わっただけでなくこれだけの環境が揃っている。したがって、社会内処遇でも色々な誘惑に惑わされずしっかりやっていける、という意見を書きたい出すし、そのための材料を1ヶ月で集めます(勤務先や学校、親の助力などの可能性も探ります)。

ただ、少年の難しいところは、反省した後です。
前の経験ですが、見た目も地味な少年でしたが、ものすごく反省もして不良仲間と縁を切ると泣いて約束し、保護観察になった少年がいたのですが、その一年後金髪な姿になって再び警察に逮捕されたということを聞いたこともありました。

このときは不良仲間と縁を切ることができなかったようです。やはり人間環境が大事だなと思いますね。

就業規則の効力が認められるための基本

こんにちは。
豊田シティ法律事務所の弁護士米田聖志です。

就業規則は会社経営にとって、非常に大事です。
ところが、せっかく作った就業規則が無意味になってしまうような保管をしている会社がけっこうあります。

就業規則は、「常時、各作業場の見やすい場所に掲示するか備え付ける」よう決められています。

もしこの規定どおりに管理されず、就業規則がカギのかかったロッカーや金庫などに入れられ、社員が自由にみられる状態になっていなかった場合は、就業規則の効力が認められない可能性があります。

誰もが閲覧できる場所に置いてさえあれば、社員全員に就業規則を配布する必要はありません。周知すればよいので、社内のパソコンで見られるような方法にしておくことも有用ですね。

ところで、最近は車に乗っていても温度計が0度近いという光景を何度もみています。
非常に寒いんですが、寒いといえば五輪が行われる平昌はめちゃくちゃ寒いらしいですね。

ということで、あと少しで平昌五輪の開幕という時期になりました。
今年は、高梨選手のスキージャンプ(前回より絶対的地位にない状態で金メダルとれるか)、羽生選手のフィギア(大怪我を負ってぶっつけ本番であるが、驚異の回復、金メダルとなるか)、ノルディック複合渡部選手(荻原選手依頼の金メダルなるか)などが楽しみです♪

韓国ではあまり盛り上がっていないという報道がありますが、時差がないので今回はじっくり楽しめそうですね♪
頑張れ、日本!!

2018年問題

こんにちは。
豊田シティ法律事務所の弁護士米田聖志です。

前回の日記で、無期転換などの派遣法改正について少し触れました。
少し詳しくお話すると、2013年4月に労働契約法の重要な改正がありました。それは、一定期間以上経過した有期契約社員が無期雇用転換を希望した場合、無期雇用に転換しなければならなくなったというものです。

また、労働者派遣法においても、2015年9月に派遣労働者に対する雇用安定措置が新たに規定されました。
2018年にはその対象者が現実に転換時期を迎えはじめます。

日本では正社員の解雇規制が大変に強く、業績による雇用調整のしわ寄せが契約社員、パートタイマー、派遣社員、などのいわゆる「非正規雇用者」に集中しています。
そのため、一定期間非正規雇用をしたのちに、無期転換など安定した雇用に転換すべきルールが定められたのです。

2018年以降、これらの法改正によりに対策をとるべき非正規雇用者が出始めるため、非正規社員を抱える企業にとって対応を求められることから「2018年問題」と言われています。

改正のルールについては、いろいろあるのですが、ここでは、「無期転換するとどうなるか」について、軽く触れます。
有期労働契約からの無期転換義務は「労働者が申し込みをした場合」に発生するため、会社が継続雇用を望まない対象者であっても本人から申し込みがあった場合には無期転換しなければなりません。
無期雇用に転換した場合、「契約期間満了による退職(いわゆる雇い止め)」ができなくなることが最も大きな変化でしょう。

したがって、近時は、「契約更新をしない」という企業が多い(多かった)のではないかと思います。
前回のニュースは、そのような背景があったということですね。

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