トップページ > ブログ > 民事訴訟のIT化

ごあいさつ

民事訴訟のIT化

こんにちは。
豊田シティ法律事務所の弁護士米田聖志です。

さて、今日の日経新聞で民事訴訟のIT化について記事が載っていました。
引用しますと、、

「裁判での書面提出方法は現在、原則として裁判所への持ち込みや郵送、ファクスに限られている。訴訟当事者や代理人弁護士にとって膨大な書面を印刷して裁判所や相手方に送る負担は大きく、訴訟手続きに手間と時間がかかる一因と指摘されてきた。オンライン提出が実現すれば手続きの大幅な簡素化につながる。
政府は書面提出だけでなく、オンラインでの口頭弁論や記録閲覧も計画している。訴訟には当事者本人が進める「本人訴訟」もあり、訴訟手続きを全面的にオンライン化するには本人訴訟も対象に含める必要がある。骨子案は「全面オンライン化を目指すべく、本人訴訟などへの支援体制を整えながら取り組みを進める」としている。

具体的には「本人サポート」という制度で対応する考え。本人が紙で作成した書面を裁判所に持参すれば電子化する仕組みを設けたり、日本司法支援センター(法テラス)で弁護士が書類作成を指南したりすることを検討する」

というものです。
弁護士にとって膨大な書面を印刷して裁判所や相手方に送る負担は大きく、訴訟手続に手間と時間がかかる一因と指摘されてきた、という部分は、論理が少し疑問ですね。
たしかに事案によっては大量の書面を印刷して裁判所や相手方に送るときはありますが、それで訴訟が長引くということはないです(作業に時間がかかるので残業するということはありますが)。

弁護士は、プロなのでその膨大な書面をいかに効率よく作成し、送付するかということには長けていると思いますし、それが当たり前なのでどこの事務所もやっています。
それで訴訟が長期化するということはないというのが自分の意見です。

とはいえ、現在やっている交通事故の裁判ですと、記録の謄写代(コピー代)だけで10万円以上かかっており、しかも3年は裁判が続いています。ただ、これは二つの事故が絡んでいる難案件ということもありますので、かなり特殊な事例です。

とはいえ、オンライン提出ができれば楽になるし、経費削減になるのは確かです。
また、オンラインでの口頭弁論なども豊田市の弁護士にとっては魅力ですね。裁判所にいくのに往復2時間近くかかるので(その分残業がひどくなるので出廷がなくなるとすればかなり仕事時間も減ると思います)

ただ、裁判は本人訴訟で弁護士つけずにできるので、本人がついてこれるか、という問題はあると思います。
例えば、高齢の方だとかそもそもオンラインで対応できるのか、法テラスで弁護士が書類作成を指南というのもどこまでやれるかというのはあるように思います。
まだまだ簡単にはいかないように思います。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

  • calendar

    2024年4月
    « 2月    
    1234567
    891011121314
    15161718192021
    22232425262728
    2930  
  • categories

  • selected entries

  • archives

  • profile

    豊田シティ法律事務所
  • メタ情報

  • mobile

    QRコード
  • お問い合わせ

    ご相談のご予約受付時間  9:00~17:00

    メールでのご予約
    0565-42-4490