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ごあいさつ

2021 2月一覧

不動産賃貸借契約のルール変更

こんにちは。
豊田シティ法律事務所の弁護士米田聖志です。

さて、令和2年4月1日から不動産賃貸借契約のルールが見直されています。
まずは、

1 通常損耗は借り手に原状回復義務なし
不動産賃貸の契約終了時に、借り手が貸主に物件を返還する際、旧民法では、原状回復の範囲について明文化された規定がなかったことから、トラブル発生時には、判例の積み重ねによって法的な解決が図られてきました。

改正民法では、これまでの判例の考え方に基づき、原状回復義務の範囲等について、「借り手に原状回復義務があるとしたうえで、通常の使用によって生じた損耗(通常損耗)や経年変化については、借り手の原状回復義務の範囲ではない」ということが明文化されました。

2 「敷金」は原則として返還する
契約時に借り手が貸主に支払った敷金についても旧民法では明文規定がありませんでしたが、改正民法では、敷金について「保証金などその名称にかかわらず、借り手が家賃の不払いに備えて担保として貸主に交付する金銭」と明確にされました。つまり、不動産賃貸の契約終了後には、貸主は敷金を返還しなければなりませんが、未払家賃や損害賠償金、原状回復費用については、敷金から差し引くことができます。
借り手に家賃の未払いがあるときは、敷金から未払額を充当できるため、貸主にとって、敷金は非常に重要です。

3 駐車場、資材置き場などの土地の賃貸借期間が最長50年になる
例えば、ゴルフ場、駐車場、資材置き場、太陽光発電事業用地など、借地借家法の適用のない「建物の所有を目的としない土地の賃貸借」について、改正民法では、契約期間の存続期間が現行の20年から最長50年に延長されます。
借地借家法が適用される「建物の所有を目的とする土地の賃貸借」については、従来通り上限はありません。

民法が改正されてからもうすぐで1年になります。
不動産賃貸借については、身近なところなので、こういった法律の改正はしっかり頭に入れておきたいですね。
不動産関係は、いろいろな登場人物や背景があるので、なかなか奥が深いです。

東京オリパラ選手村〝購入者〟が民事調停申し立てへ!

こんにちは。
豊田シティ法律事務所の弁護士米田聖志です。

最近のニュースで、東京オリンピック、パラリンピックの選手村のマンションについてのトラブルが。
引用すると、

 


 

また一つ、五輪の〝闇〟が浮き彫りに…。今夏の東京五輪・パラリンピックで選手村として使用される分譲マンション「晴海フラッグ」の購入者23人が売り主に対する民事調停を東京地裁に申し立てることになった。新型コロナウイルスの影響で五輪が1年延期されたことにより不利益を被った購入者は、補償を拒否する売り主に猛反発している。

購入者側の代理人・轟木博信弁護士(35)は「今回は『コロナが悪い、売り主も悪くない、全員が被害者だ』という論調が主流ですが、コロナで唯一、得をしたのが売り主のデベロッパー」と主張する。マンションの売り主は不動産大手10社。このデベロッパーが東京都と賃貸契約を結び、さらに組織委員会に「また貸し」をするという複雑な構造だ。

そして、今回の延期によって東京都から売り主へ約40億円が支払われたという。轟木弁護士は「すでに建物は完成している。維持費だってそんなにかからない。つまり、デベロッパーは追加作業をせず、ただで40億円を手に入れている。まさに〝濡れ手に粟〟といった状態。しかも、都民の税金ですよ」と疑問を投げかけた。

また、選手村には特別な〝カラクリ〟があり、地権者、施行者、許認可権者が全て東京都になっている。轟木弁護士は「ウルトラCの超裏技で、ものすごい安い価格でデベロッパーに引き渡されました」と説明。東京都議会での審議、財産価格審議会の適切な手続きを経ないまま巨額の〝血税〟が売り主に流れたとして問題視している。

ちなみに、今回の争点は「五輪延期決定に伴って売り主がさらに1年、東京都に土地を貸す法的な義務があったのか?」という部分。轟木弁護士は「その義務はなかった」と主張した上で「本来、延期に応じる必要がなかったのだから、そこで生じた損害を補償するのが筋でしょう。しかも、彼らは40億円をもらっている」と一歩も譲らない構えだ。

 


 

一歩も譲らないといっても、民事調停は裁判と異なり、話し合いで円満な解決を目指す制度であり、お互いが譲り合って紛争を解決することが求められます。
一歩も譲らないなら、裁判をするのが筋で、そうしないのは裁判が簡単ではない、と心の奥底では理解しているからでしょう。

コロナが不可抗力にあたる可能性も十分にあることであり、上記弁護士の心の奥底は調停で譲歩を引き出したいということだと思われます。
最近まで民事調停官をやっていたので、当事者がどういう心づもりでいるかはなんとなくわかっているつもりで、その意味で弁護士業にも生かされているなと感じます。

とはいえ、自分が当事者だったら気が気でないと思いますね。
人生計画をたてて分譲マンションを購入している以上、1年の延期はそれだけで大変です。
しかもコロナという賠償が得られるか不明なものが原因ともなると、その心情は複雑なのは間違いないと思います。

お互いが譲歩を目指す調停で、紛争が解決するといいなと思います。

大村知事リコール署名大半が無効

こんにちは。
豊田シティ法律事務所の弁護士米田聖志です。

さて、愛知県では、「大村知事リコール署名について、約16万人分の署名のうち、同一人物が書いたとみられる署名が約11万件、選挙人名簿に記載されていない署名が数万件など、全体の約83%が無効」。
というニュースが最近出ています(無効署名が9割を超えた区もあったようです)。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/83005

豊田市(岡崎市だったか?)でも署名活動をしていたのを目にしたことがありましたが、ほとんど人が集まっていませんでした。
大村知事をリコールしようと思っている人がそんなにいないんだなぁと思ったものです(自分ももちろんそうです。コロナではよくやっていただいていると思ってます)。

このニュースについて高須院長がコメントしており、「早速始まった印象操作。この動きは想定内です。僕は最高責任者です。正面から敵の攻撃と謀略を受け止め戦います。僕が全てを引き受けます。お道様と英霊に見ておられます、誇らしい」(https://news.yahoo.co.jp/articles/af12a048b1528a4a9021af9dd816c13ce40fd870)との内容。

河村名古屋市長も、「自分は被害者」とコメントしていたように思いますが、「事実」は何か、それに尽きるでしょう。
印象操作なのか、事実なのか、調査結果が出るとはっきりします。

事実でなかった場合、印象操作としてマスコミは非難されるべきでしょう。
事実だった場合、「どこが被害者なのか」「すべてを受け入れる」ってどういう対応をされるのか、どのようなコメントを出すのか、注目したいですね。
(事実なら民主主義を揺るがす非常に悪質な事件だと思いますが、どうなんでしょうか)

ということで、調査の行方を見守りたいと思います。

緊急事態宣言の延長

こんにちは。
豊田シティ法律事務所の弁護士米田聖志です。

さて、もう2月に入りました。
毎年言ってると思いますが、1年のうち1/12が終わりました。

昨年は、コロナに翻弄された一年でしたが、愛知県は今年も新年早々緊急事態宣言です。
ニュースをみると、だんだん感染者数は減ってきているのですが、菅総理は、2月7日に期限を迎える緊急事態宣言の延長について、2日に決定する方針を明らかにしたというニュースが。
(延長する期間は3月7日までの1か月間で、栃木県を解除する方針のようです。)

土日をみても、最初の緊急事態宣言が出てた4月頃とは違い、車の数は多いですし、テイクアウトにカフェへ行っても座席満席だったりします。コロナ疲れというやつでしょうか。

なかなか急激には減らないなと思いつつ、ワクチンもできるし、3月までで落ち着けばいいですね。
宣言を延長しても感染状況や医療提供体制などが改善すれば期限を待たずに前倒しして解除する方針のようですが、愛知県はどうでしょうか。

次回最終回(麒麟がくる)

こんにちは。
豊田シティ法律事務所の弁護士米田聖志です。

いよいよ「麒麟がくる」は、次回が最終回。
副題も「本能寺の変」。ストレートです。

今回の大河ドラマ、家康の描き方がこれまでと変わってる気がしますね。
なんでそんなに光秀と関係が深いのか、幼少期の干し柿だけではストンときません。

ただ、家康が重要な役割を担っていることは確かで、今回も家康が妻と長男を処断させられ「命じられる前に自分で成敗すべきであった」と光秀に語るその言葉も暗示的にみえました。
家康は、光秀の領国の近江と丹波がうまく統治されているとしたうえで、〈どのようなことを心掛けておられるか?〉と尋ねます。それに対して光秀は〈己の国がどれほどの田畑を有し、作物の実りがどれほど見込めるか、正しく検地を行ない、それに見あった人の使い方をし、無理のない年貢をとる〉と答えます。

制作側の意図として、「麒麟とは光秀のことなのではないか」とここで理解できるかなと思います。もちろん光秀はこのあと、本能寺の変を起こしますが、その思想は家康に受け継がれていく。
だとすれば、もともと麒麟とは光秀でそれが家康に引き継がれていくという流れですね。

家康が本能寺の変と関係があるとはにわかに信じられませんが、今回はどうなんでしょうか。
(明智の兵から逃げるため伊賀越えを行ったというのが、通説だと思いますので)

ただ、現在は「四国説」が有力になっていると聞きますが、来週の最終回では信長の四国政策転換(長宗我部家征伐)も描かれると聞きます。今回の最悪の宴は、なかなかシビれるものがありましたが、いろんな要素が重なったとみるべきでしょうね(怨念説、四国説など)。

四国説といえば、あの幕末の坂本龍馬は、光秀と関係があるのでは?と言われています(山崎の合戦の後、親族が縁のある土佐長宗我部家を頼ったというものです)。
まず、「坂本」というのも近江坂本から来たのではないか、日本最初の株式会社といわれる「亀山車中」も丹波亀山城からきたのではないかとされており、なるほどなぁと思うのですが、どうなんでしょう。

そういうのを想像するのも楽しいですね。
あと一回で終わってしまうので、「麒麟ロス」になりそうです・・・・

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