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ごあいさつ

2020 3月 6一覧

少年審判

こんにちは。
豊田シティ法律事務所の弁護士米田聖志です。

今日は、少年審判で裁判所へ行ってきました。
少年審判をやるのは、一年に一度くらいなのですが、通常の刑事裁判とは異なりますね。

少年審判は、基本的に「教育」的な手続で、少年にとって何が一番いいかという観点から、裁判官、調査官、付添人(弁護士)が考えます。
このなかでも家庭裁判所調査官という方は、調査を行ったり、心理学を学んでいたりで、かなり重要な地位を占めているといえます。

弁護士は、少年の家族や兄弟から、「どうやったら早く家に戻ってこれるか」みたいな視点で話をされることが多いのですが、いくら家に戻っても監督する人がいい加減だとまた繰り返しをするに決まっているので、環境調整も大事です。賛否はあると思いますが、自分は「少年院も仕方ない」といった意見を書いたこともあります(それは連れ子の再婚だったり、複雑な家庭だったりするはするのですが、親が二回目だからもう知らんとサジをなげてしまったようなケースです)。

いくら付添人が一生懸命関わると言っても、1ヵ月程度であり、少年にとっての大半の時間は保護者と生活します。
なので、保護者がサジを投げてしまったら、少年自身もかわいそうですし、付添人がどうこうすることは難しい面があるんですよね。

今日の少年は、素直な心が残っていて、親の話に涙を流すなど、何かいい方向に進むような瞬間を目にしました。
少年は、可塑性があるといいますが、ちょっとしたきっかけでいい方向にも悪い方向にも行ってしまいます。なので、付添人としては、付き合う人間との距離感なども伝えたいと思ったりはします。今日も審判のなかで、交友関係について質問したりしました。

結果は、試験観察で、結論は一カ月程度先とのこと。
事案的には少年院もあり得ただけに、調査官の判断に感謝です。

今回の調査官の処分意見は、秀逸で本当に素晴らしいなと思いました。
試験観察って、週1回程度面談したりしないといけないですし、少年のことを思ってないと書けないと思うんですよね(少年院送致にした方が調査官の仕事は楽にきまってる)。
少年には、この調査官の心意気に是非答えてもらいたいですね。
(そういえば、数年前に試験観察だけど面談は弁護士事務所で付添人がやり、その都度報告書を上げるように要求した高齢の調査官がいましたが、それもどうかとは思いました。それを受け入れなかったら少年院だったので、やりましたけど)。

少年は1ヵ月以上、鑑別所などで家から離れていました。
久々の自宅でゆっくりしてもらって、明日からきちんとルールを守って頑張ってほしいですね。

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